がんの薬物療法

がんの薬物療法

がんの薬物療法私は、外科医として一貫して手術をおこなってきましたが、それと並行して、抗がん剤の治療も専門としてきました。手術だけでは治療しきれなかった患者さん、手術をおこなったけれども再発してしまった患者さん、手術ができなかった患者さん、などの癌(がん)の患者さんを本当に数多く診てきて、抗がん剤の重要なことを身をもって体験してきたからです。抗がん剤の基礎研究や臨床研究にも積極的に加わってきました。現在、抗がん剤は著しく進歩を続けています。クリニックを開院した今も、抗癌剤の進歩に一歩も遅れないように、最新の知識・技術の習得のために勉強を続け、抗がん剤の必要な患者さんのお役に精一杯務めたいと思っています。また、癌(がん)により痛い、苦しい、といったことで悩まれている患者さんにとっても、緩和医療も精一杯、勤めさせていただきたいと思っています。癌(がん)の患者さんのそばにいつも寄り添っていたいと思っています。

がん治療について

がん治療では、手術、放射線治療、化学療法という三大療法だけが治療の全てだと考えてしまうと思いますが、こうした医療は自然治癒力がうまく働くよう助けるためのものであり、治しているのは患者さんの自然治癒力です。
人間は病気や怪我を自然治癒力によって治しています。身体の中では、がん細胞ができて自然治癒力がそれを消してということが繰り返されています。
自然治癒力は、喜びを感じている時や満足感を得ている時、そしてリラックスしている時により働きを高めます。よい感情は身体によい影響を与え、否定的な感情は身体に悪い影響を与えることは、さまざまな研究により裏付けられています。
大学病院など高度医療機関でがんの手術や抗がん剤治療などに数多く携わってきて、「患者さんとそのご家族にもっとしてさしあげることがあるのに」と感じていました。
患者さんやそのご家族が安心し、希望を持って日々を過ごされることは、自然治癒力を高めるためにも重要なこと。そこで、当クリニックではきめ細かくご説明した上で、患者さんとご家族に寄り添いながら、一緒に歩いていくがん治療を行っています。
自然治癒力を高めることは、患者さんとそのご家族だけにできることであり、当クリニックは全力を尽くして医療の面からサポートしていきます。なんでもご相談ください。

 

抗がん剤治療(化学療法)について

化学療法には、抗がん剤、ホルモン剤、免疫賦活剤を使った治療がありますが、ここでは抗がん剤治療について説明をしています。

抗がん剤の種類

作用の仕方や由来などにより、「細胞傷害性抗がん剤」と「分子標的薬」に分類されます。
細胞傷害性抗がん剤:アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗がん性抗生物質、植物アルカロイドなどがあります。
分子標的薬:がん細胞に特異性の高い標的分子を探し出し、その標的に効率よく作用する薬です。全身投与では静脈注射や内服がありますが、特定の臓器だけに濃度の高い薬剤が行きわたるようにする方法などが取られる場合もあります。

抗がん剤の特徴

抗がん剤によく反応するタイプのがんと、そうでないものがあります。白血病は抗がん剤によって完全に治すことも期待できますが、ほとんどのがんは抗がん剤だけで完治は見込めません。そのため、抗がん剤はがん細胞の増殖を抑え、がんの進行を抑制するために使われます。完全に治せない場合でも、抗がん剤でがんを小さくすることは、延命効果や痛みなどの症状を和らげる効果が期待できます。
ただし、抗がん剤はほぼ均等に全身へ作用するため、正常な細胞にも悪影響を与えます。そのため多くの抗がん剤には副作用をともないます。

抗がん剤の副作用

がん細胞だけでなく正常な細胞にもダメージを与えるため、効果と副作用のバランスを常に考えながら、全身状態を見極め、慎重に使うことが抗がん剤使用のセオリーです。
当クリニックでは、正常細胞に対する影響が少なく、副作用がほとんど観察されていない「樹状細胞ワクチン療法」を導入しています。これは患者さんご自身の細胞を使って作るワクチンで、がん細胞を狙い撃ちすることができます。

TEL:075-371-1655 当日の外来予約