門疾患には、いぼ痔・切れ痔・痔瘻(ぢろう)などの痔と、ポリープなどの疾病があります。

肛門周辺の病気を総称して痔といいます。おしりの病気、痔(じ)で悩まれている方は、皆さまが思っている以上にとても多くおられるというのが、これまで診療をしてきての実感です。これは、人間が直立歩行をするようになって以来の宿命で、おしりの血液が心臓へ戻るためには、他の動物に比べ相当負担かかります。さらに、体を動かすことが減り同じ姿勢でいる時間が長く、ストレスの多い現代人の生活では、痔はだれにとっても避けられない病気といっても過言ではありません。 ご飯がおいしく食べられるということと、排便が気持ちよくできることは、健康的な生活にとってかけがえのないものです。歯の定期的なケアなどと同様に、本来はおしりの定期的なケアも必要なのです。 ところがおしりになると、恥ずかしいなどの心の抵抗や、痛い、怖いといった恐怖心が起こり、よほど悪くなってからでないとなかなか診察にいかないといったことが現実かと思います。当クリニックでは、毎日、おしりで悩まれるたくさんの患者さんが来られます。十分な配慮と、納得されるまでの十分な説明、そして日常生活に支障をきたすことなく、可能な限り苦痛のない治療を心がけています。高齢化社会を迎え、いくつになっても快適な排便が行えるように、精一杯のお手伝いをしたいと思っています。

おしり周りのこのような症状でお困り方はご相談ください

  • 肛門が出っ張ったり膨らんだりしている
  • 排便時に痛みや出血を伴う
  • 肛門部に違和感、軽い痛みがある
  • 肛門にビラビラしたところがある
  • 肛門の周りがざらざら、イボイボしている
  • 肛門から血が出る
  • 肛門が痛い
  • 肛門がかゆい
  • 排便時に便が出づらい

痔核(ぢかく)いぼ痔

内痔核

肛門の奥や肛門周囲など、内側に静脈の固まりが生じ、うっ血して膨らんだものです。出血する場合があります。

外痔核・血栓性外痔核

肛門周囲の血管が破れて血液の塊ができた痔核です。腫れや痛みが急に起こります。

内外痔核

内痔核があり、他に肛門下部から肛門周囲にかけての静脈の塊が加わったものです。出血と痛みをともないます。

嵌頓(かんとん)痔核

痔核が肛門外へ脱出し、根本が締め付けられて血管内に血液の塊がたくさんできたものです。強い痛みと腫れがあります。 内痔核の切らない治療(ALTA療法)についてはこちら いぼ痔の日帰り手術についてはこちら

裂肛(れっこう)切れ痔

切れ痔(裂肛)

下痢や便秘が原因で、肛門周辺が裂けてしまう痔です。治療は基本的には薬物治療を行います。
慢性化して肛門が収縮(しゅうしゅく)してくると手術が必要となります。

切れ痔の手術についてはこちら

痔ろう(あな痔)

肛門周囲膿瘍

肛門と直腸の境である歯状線には肛門線がつながっています。この肛門腺が感染し、膿の溜まりが肛門周囲にできたものです。強い痛みがあり、発熱するケースもあります。放置しておくと痔瘻になります。

痔瘻

肛門周囲にできた肛囲膿瘍が破れ、膿を排出する管になったものです。 治療には手術が必要となります。

痔瘻(あな痔)の手術についてはこちら

その他の肛門病疾患

肛門ポリープ

肛門と直腸の境にできたポリープです。強い痛みや出血という症状があります。

肛門狭窄

肛門が狭くなって、拡がりにくくなった状態です。便が細くなったり、出にくくなります。

括約不全

肛門を締める筋肉の働きが弱くなることで、便やガスがもれやすくなっています。

皮膚痔

肛門下部の皮膚がなんらかの理由により腫れ、たるみになっているものです。スキンタグとも呼ばれます。

肛門小窩炎(こうもんしょうかえん)

肛門と直腸の境の歯状線にあるくぼみが深くなって、炎症を起こしたものです。重く鈍い痛みが続きます。

肛門湿疹 肛門湿疹炎

肛門周囲の皮膚に炎症が起こったものです。かゆみや痛みをともないます。

直腸粘膜脱

肛門から直腸の粘膜が脱出したものです。粘膜の分泌や出血といった症状があります。

直腸膣壁弛緩症

直腸と膣の間が薄い袋状になって、膣の方に突き出す様になります。袋部分に便がたまり、出にくくなります。

尖圭(せんけい) コンジローム

ウイルス感染による病気です。肛門周囲に小さなイボ状の集まりができます。

肛門疾患の治療についてはこちら

肛門疾患(痔)は、専門医でなければ見分け方が難しい病気です。ご自分で判断せず、専門医療機関で受診するようにしてください。
また、早期治療はほとんどが薬による治療で治すことができます。放置すると手術治療が必要になってしまいます。